子育ては先頭車両の景色みたいで。

もうすぐ4歳の息子は、1歳で話し始めの頃からとにかく電車が好き。

 

お気に入りの電車に乗るときは、決まって先頭車両に乗りたがる。

運転席と客車の間の窓から、びゅんびゅん流れる景色とすれ違う車両に運転席の視点が体感出来るかららしい。

 

感覚が過敏で乗り物が得意ではない私からすると、最初電車のよさはわからなかった。先頭車両の良さも分からない。

けれど、息子に突き動かされていくうちに電車に慣れ先頭車両にもなれた。

そうすると、息子と同じように電車が愛おしい好きなものに思えた。

 

人ごみも大騒ぎする子供の声も嫌いなのに。

たくさん一緒に電車の博物館に行った。

最近は、二人きりでいけるようになった。

 

毎日は単調で、繰り返し。むしろ、繰り返しが安心。そして、私の体調は低空飛行なときもあって。

けれど、こどもの毎日は横文字でドラマティックでエモーショナルとしか言えない。

特に、好きなものに関してのエネルギーは凄まじい。

そして、びゅんびゅん特急とか快速みたいに成長していく。

教えてないのにカタカナは読めて、数字や字に興味をしめしてる。大人顔負けな物言いに驚かされる。

とにかく車窓の景色が一瞬で変わるみたいに、ぱっと出来ることが増える瞬間がある。

毎日同じ顔のように思えて、もう3歳から4歳になる息子の顔はどこか少年だ。

もちろん、顎がむちむちっとしてるのは変わらないが。

 

保育園のおゆうぎ会、去年はナーバスにやる前泣いてたのに今年はずっと楽しそうにどこか悪戯めいた顔で演技してた。

もう、おにいさんだねぇ。

かっこいいし、かわいいねぇ。

そう思うと、落涙しかけた。

このままじゃ、小学生になったら泣くし中学生になったらどうなるのだろう。

 

とにかくマイペース、回復も慣れもゆっくりな私。

それでも、試行錯誤してやっとたくさんたくさんこどもを可愛いと思える自分。

振り落とされないよう、急スピードの先頭車両でこれからも色々な景色を一緒に楽しめたらなぁ。